愛知県豊田市大野瀬町にある、自然豊かな梨野。ここに11年前にお住まいを構え、お米作りや狩猟を営む加藤篤幸さん・佐和子さんご夫婦に、日々の暮らしや地域の魅力についてお話を伺いました。
移住のきっかけ
当時公務員であった篤幸さんは、早期退職を機に移住を考え始めました。「自分でお米を作りたい」という思いがあった篤幸さんと、移住前に長久手市で農業研修に1年間通っていた佐和子さん。ご夫婦そろって農のある暮らしを志していました。
まずは「帰農者滞在施設」に滞在しながら、移住希望者向けのイベントに参加しました。そこで「農事組合法人 大野瀬 温」の方々や大工さんと出会い、家を新築する話へとスムーズに進んでいきました。「ロスが少なかった」と振り返るほどのスピード感で、理想の場所での移住が実現したそうです。
夫婦で役割分担!米作りと狩猟のあるたくましい日常
移住1年目から、大工さんの田んぼを1枚借りて念願のお米作りをスタート。トラクターや田植え機の乗り方も教わりながら覚えていきました。
そして、加藤家の暮らしのもう一つの柱が「狩猟」です。帰農者滞在施設にいた頃、地面が掘り起こされたような跡を見て驚き、それがイノシシの仕業だと知ったことをきっかけに、佐和子さんが狩猟免許を取得されました。さらに、大きな獲物の止め刺し(とどめを刺すこと)に備えて、佐和子さんは銃の免許も取得されています。獲れた獲物は、篤幸さんが解体を行い、ジビエを美味しくいただいています。
また、ご自宅には素敵な薪ストーブがあり、冬は灯油を一切使わずに暮らしているとのこと。地域の方から広葉樹林の山を借りたり、林業の知恵を教わったりしながら、自然の恵みをフル活用しています。
温かいコミュニティと抜群の住環境
加藤さんご夫婦が愛してやまない「梨野」には、たくさんの魅力が詰まっています。
- 稲武随一の日当たり:稲武の中でも1、2を争うほど日当たりが良く、夏は夜19時頃まで明るいため、外での農作業などがたっぷりできます。
- 豊かな自然資源:美味しい水が使え、アマゴやアユも釣れるなど、自然資源の塊のような場所です。
- 静かな住環境:国道沿いの喧騒から離れた場所にあり、静かに生活することができます。
- 活発な「飲みにケーション」:草刈りをはじめ、お祭りなど、季節の行事が豊富です。集まるたびにビールなどを飲み交わす温かい交流が続いています。
年齢の近い世代がしっかりいて、地域のまとまりが良いという梨野。篤幸さんは移住を振り返り、大工さんがいて農業もできるなど「ここで(必要なものが)すべて整っちゃう」環境だったと語ります。
頼れる先輩移住者がいる魅力
筆者と加藤さんご夫婦の出会いは、1年前に「山里ひとなる塾」で大野瀬町を訪れた時でした。獣の解体技術だけでなく、心構えまで丁寧に教えていただいたのが始まりでした。そのおかげで今では私自身もジビエをさばけるようになり、加藤さんは我が家の食を支えてくれている本当に大きな存在です。
その後も、地域活動やお祭りでお会いするたびに温かく声をかけてくださり、時には「結婚のお祝いをやろう」と言ってくださるなど、いつも気にかけていただいています。

「人が全てだよな」と笑顔で語る篤幸さん。 自分たちが暮らす地域を深く愛し、新しく入ってきた人間にも惜しみなく知恵と愛情を分けてくれる。そんなかっこよく温かい先輩がいる大野瀬・梨野は、これから移住を考える方にとって、心強い場所になるはずです。
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