岡田養魚場―清らかな水が育む、アマゴとイワナの恵み

日本屈指の自動車産業都市として知られる愛知県豊田市。しかし、その最北端に位置する稲武地区へ一歩足を踏み入れれば、そこには工業都市のイメージを覆す、豊かな森と清らかな水に恵まれた里山風景が広がっています。

今回は淡水魚の養殖を営む「岡田養魚場」さんにお話を伺いました。

清流とともに歩む養殖

岡田養魚場の歴史は、先代であるお父様の時代まで遡ります。地域の豊かな森を活かした炭焼きや、原木からの椎茸栽培を営んでいました。まだ世の中に手軽な出汁が出回っていない時代、乾燥椎茸は非常に重宝されたそうです。

その後、地域の優れた水環境を活かす形で、淡水魚の養殖事業を始められたそうです。かつては近隣の川へ魚釣りに訪れる人々で非常に賑わっていましたが、時代の変化とともに釣り人も減ったそうです。

現在は場内の池での販売や魚のつかみ取り体験が中心となっています。

炭焼きは現在も大切に続けられており、バーベキュー用の炭まで自前で用意しているというから驚きです!

自然の恵みと厳しさの隣り合わせ

岡田養魚場で育てているのは「アマゴ」と「イワナ」です。卵から孵化させ、1年半という長い月日をかけて育てます。

しかし、山間部での養殖は鳥や獣との戦いでもあります。丹精込めて育てた稚魚が狙われる被害に日々悩まされており、「自分たちで育てた数だけでは足りず、他所から魚を仕入れて補うこともあるんですよ」と岡田さんは語ります。

自然相手の苦労は絶えませんが、環境の良さは魚の味に直結しています。ほんのりとした甘みがあるアマゴや、冬場に身が引き締まるイワナは、川魚特有の臭みがなく上品な味わいです。

年間を通して一定の温度。最上流から引き込む天然の「清水」

岡田養魚場の生命線とも言えるのが、場内を流れる「清水(しみず)」の存在です。 生活排水が一切混ざらない川の最上流から、山の高低差を利用してパイプで直接池へと引き込んでいます。水温が年間を通して一定しているため、夏はひんやりと冷たく、冬の厳しい寒さの中でも凍ることがありません。

この綺麗なお水は、地域の農業も支えています。近年の猛暑により他地域では米が白く濁る現象が起きる中、この周辺で育つお米は今でも透き通った粒を保っているそうです。

先代からの知恵を受け継ぎ、自然の厳しさを受け入れながら魚を育てる岡田養魚場。そこには、稲武の環境に寄り添った等身大の営みがあります。

📍店舗情報

岡田養魚場(取材協力:岡田さん)

住所/愛知県豊田市野入町木地山8

連絡先/0565-82-2933

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地域おこし協力隊とらちゃん

稲武地区の地域おこし協力隊として2026年4月から活動しています! 暮らしの中の小さな喜びをかみしめる日々を送っています。